脳神経外科医をかかりつけ医とするメリット
脳神経外科医は、頭に関することだけを診ているわけではありません。たとえば私は脳卒中を主に専門として脳神経外科診療に関わってきましたが、脳血管疾患の原因の多くは動脈硬化です。動脈硬化を引き起こすのは、高血圧や糖尿病などの生活習慣病とされていますので、脳神経外科医の診療する患者様には生活習慣病が併存している場合が多くなります。私たち、脳神経外科医は生活習慣病の診療経験も豊富ですし、生活習慣病の予防の重要性も熟知しています。 生活習慣病は、字の通りこれまでの生活習慣の乱れが原因となって発症します。高血圧や脂質異常症・糖尿病などがこれに当たりますが、いずれも初期段階での自覚症状がほとんどないのが特徴です。動脈硬化は全身に起こるため、心臓血管に起これば狭心症や心筋梗塞を起こし、腎臓に起これば腎不全に、目の動脈が閉塞すると失明になるなど、全身疾患に影響を及ぼしてしまいます。 原因となる動脈硬化を予防するためには、生活習慣を改善し、血圧や血糖値・コレステロールをコントロールすることが大切です。このように、生活習慣病を予防することによって、脳卒中や心筋梗塞による重篤な発作を防ぐことにつながります。とりわけ脳卒中は命の危険が伴うこともありますし、運良く命は救えても身体機能や認知に重篤な障害を残す恐れがありますので予防がきわめて重要です。 当院では、患者様の生活習慣の改善のサポートを行い、それと同時に各種健診も行い、早期発見につなげています。脳の状態を精密に調べると同時に、MRI検査などで脳の微細な病変も早期に発見できます。なお、健診などで要検査の結果となった方も、早めに受診されることをお勧めしております。このように、生活習慣病の治療だけではなく、予防・管理を適切に行うことで、将来の健康寿命やQOL(生活の質)を維持する診療を行っています。 当院を受診することによって脳神経外科医をかかりつけ医とするメリットを実感していただけるよう心がけてまいります。
患者様に寄り添う診療と「未病」ケア
当院では、かかりつけ医として患者様と長期的な視野のもと、丁寧に診療を行っています。患者様のライフスタイルを大切にしながら、これまでの生活習慣の改善をサポートします。現在の症状を改善させるのはもちろん、将来の健康寿命の維持につながる診療を実施しています。 また、万が一、患者様が脳神経外科的疾患を発症した場合は、適切な治療をスムーズに受けられるよう、かかりつけ医として総合的な対応をしています。患者様に寄り添う診療を心がけ、地域に根ざして健康サポートを行っています。 脳神経疾患においては、発症を未然に防ぐことも大切です。健康と病気の間には常にはっきりとした境目があるわけではありません。心身の状態は健康から病気まで連続的に変化していきます。健康と病気の間には「未病」と呼ぶべき状態があると考えています。 具体的には、自覚症状がなくて検査で異常がある状態や、自覚症状があるけれど検査で異常がない状態は「未病」と言えます。健康診断などで、高血圧やメタボリックシンドロームなど生活習慣病を指摘された段階も脳卒中や心筋梗塞といった視点から見れば、未病に相当します。また、頭痛や肩凝り・めまい・頭痛・冷え・倦怠感・食欲不振・睡眠不足など、日常生活における心身の不調も未病とされます。 未病の段階で、改善や疾患予防に努めることで、将来の病気発症の予防となります。当院では、患者様に寄り添った未病ケアに注力しております。お身体の不調などで不安やお悩みがありましたら、どうぞお気軽にご相談ください。 未病ケアについては、一部の検査は保険外の自由診療となることがあります。検査項目についてはご希望に沿って対応いたします。